福島県そして浪江町、あの震災が起きた2011年の3月11日以降この街は全くその姿を変えてしまいました。 震災以前は2万人以上が住んでいた浪江町、そして水回りの対応時によくご利用頂いたお客様の顔は今でも忘れることのできない思い出となっています。 あの震災からすでに8年経過した浪江町には、原子力発電所の事故の後始末とも言える除染作業や「復興支援員」と呼ばれる方が増える一方、もう戻らないと決められたご家族も多くあの日の爪痕は今も全く癒せては居ない状況です。
今回浪江町での洗濯排水の詰まり修理事例を上げるとなった時、一般のご家庭の修理事例なら良かったのですが、今の浪江町での修理事例となりますと、やはり県外から来られている作業員さんのお住いが中心となります。 お電話頂きトラブル解消に当たらせて頂いたお客様も原発の作業を行われているとのことで県外からのお一人住まいでした。
アパートに到着するまで変わり果てた姿を徐々に復興させている町並みを見るたびに複雑な心境になりながらも現場に到着。 お電話頂いた日は休日でしたがあいにく洗濯物を処理しようにも洗濯排水が詰まり困っていたとの事で、料金説明と作業手順、おおよその時間を改めて説明させて頂き修理作業を行いました。
脱衣場まずは本体を確認してみました。続いて洗濯ホースを外そうとしましたが、洗濯パンから洗濯機を動かす必要があります。すすぎの途中で止まっていた状態で洗濯槽内にはまだ洗濯物と水が入ったままの状態だったので、水を汲み捨てて、お隣のお風呂場へ一旦避難させました。 排水ホースを外すとずっしりとした重さが・・・。
洗濯パンの排水口からもホースも取り外し、ホースを持ち上げてみると真ん中が異常に重くUの字になるホースには何かがしっかり詰まっている様子だったので、バケツに叩き出してみると中から出てきたのは硬貨とパチスロのコインがかなりたくさん出てきたのです。 金額にすると1756円とコインが16枚詰まっており、恐らくは作業着から出し忘れた硬貨等が洗濯機のセパレーターをすり抜け、排水ホースを詰まらせていたのが原因のようでした。
思わずお客様は苦笑いをされていましたが、硬貨が詰まっていた部分はホースの形状が変形し危うく破損寸前だった為、トラブルを未然に防げたのは不幸中の幸いでした。 もしそのまま使用を継続していたら、洗濯機へ排水を逆流させる恐れもあるので、洗濯を行う際はポケット等を確認して頂き、排水には異物を流さないようお願い申し上げます。