残留した油分は・・・

福島県東白川郡の棚倉町は、江戸時代には城下町として栄えた所で、城跡がある亀ヶ城公園は、多くの人の憩いの場となっています。 今年も、徐々に肌寒くなり、亀ヶ城公園の紅葉が綺麗な時期となり、私も近くに訪れた時には息抜きもかねてよく散策をします。そんな棚倉町で、台所の排水口が詰まり、修理をして欲しいという依頼を受けました。

依頼者のお宅に到着し、早速台所のシンクを見せてもらうと、シンクいっぱいに水が溜まっている状態で、ほとんど水は流れていない状態です。シンクの下を見ると、全く水漏れは起こしていません。依頼された奥さんも、今までこんなことはなかったのに、なぜ詰まってしまったのかと不思議そうでした。

一般的な台所では、排水溝と排水管をつなげる接続パイプなどが設置されているケースが多いですが、このお宅は排水管と直接つながっている直結タイプです。今回の依頼では、直結している部分のパイプが長年の排水によって食用油などがパイプの内側に付着し、それが堆積して起こる詰まりだと判断しました。

今まで一度も詰まっていないパイプでも、長年微量の油汚れが付いていくことで、徐々にパイプの中が細くなり、ちょっとした食材のかけらでも詰まりの原因となってしまうことがあります。 状況を説明し、見積りを提示するとすぐに納得していただけたので、修理作業を開始しました。まず始めたのが、ワイヤーをパイプの中に入れて、パイプ内に付着した堆積物を少しずつ取り除く作業です。

この作業によって、ほぼ詰まりは解消できますが、仕上げに業務用薬材を使ってパイプ内を完全に綺麗にします。これをやっておかないと、今回詰まりが解消されても、またすぐに詰まりが起こる可能性がありますので、パイプ内に残留物が残らないように徹底的に洗浄をします。 後は、薬品の成分を洗い流して作業は完了です。

確認の為しばらく水を流してみましたが、逆流をすることもなく、勢いよく流れていました。その様子を奥さんに見てもらうと、最初の時のように良く流れるようになったと喜んでおられました。 油汚れによる詰まりは、少しずつ流れが悪くなるために、日頃から台所を使っていてもなかなか判断しにくいところです。 少しでも流れが悪いと違和感を感じたら、なるべく早めにご依頼下さい。